本年、日ASEAN友好協力は、50周年を迎えます。
これまでの間、ASEAN地域は、日本企業の国際ビジネスの中心に常に位置してきました。しかし、その環境は近年、大きな変化を見せています。経済発展に伴うニーズの多様化や競争の激化は一層の加速が見られます。豊かさの実現と同時に社会的諸課題に対する関心も高まり、様々な局面で持続可能性が強く意識されるようになってきています。国際的に脱炭素の流れが加速する中、「グリーン成長」の議論に代表されるように、そこに新たなビジネス機会も期待されています。
ASEANの変化に伴い、日本との関係性も大きく変わっています。ASEANの変化の方向性とスピードをキャッチアップし、同時に、日本の良さも認識した上で、ASEANと日本とで新たな未来を共に創っていくことが重要です。
こうした思いから、将来の日ASEANの経済関係の方向性を日ASEANの経済界を巻き込んで議論・策定する「日ASEAN経済共創ビジョン」策定プロジェクトが昨年の日ASEANビジネスウィーク2022で立ち上がり、策定に向けて議論をしています。
本年は、日ASEAN経済共創ビジョンの中間とりまとめを本ビジネスウィークで発表し、同ビジョンで掲げている内容(例:サステナブルな経済社会の実現、オープンイノベーションの推進、コネクティビティ強化、人的資本の共創 等)に沿う形で、ASEANでのビジネスの最新状況、今後のビジネスの可能性、先導的な取組を進める企業の具体的な取組事例等を紹介し、日ASEANの各方面の識者による幅広い議論をお届けします。