SUMMARY

DAY2

6.6[火]

17:00 - 18:30

日本企業のソフト分野でのASEANへの貢献

SPEAKERS

  • 内閣官房海外ビジネス投資支援室
    審議官・室長

    大矢 俊雄

  • 東京大学
    経済学部教授

    澤田 康幸

  • NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社
    執行役員

    大辻 智

  • 日本食品海外プロモーションセンター
    事務局長

    高橋 由篤

  • Asian Development Bank Institute
    Deputy Head of Capacity Building and Training (CBT) and Senior CBT Economist

    Pitchaya Sirivunnabood

SUMMARY

本セッションでは、日本企業がソフトウェア分野での強みをどのように、ASEAN諸国でのビジネス展開における役割の最大化に生かしていくかについて中心に議論された。
冒頭の基調講演では東京大学 澤田教授がASEAN地域では、中間所得層の増加に伴い、これまでの“世界の工場”としての役割から、より広範な世界市場へと役割の移行が進む一方で、同時に経済格差の拡大も懸念があるとした。この経済格差の原因として、教育・技能の格差、デジタル技術の利用における格差、情報へのアクセスの格差などが指摘され、これらの問題に対する適切な対策が喫緊の課題であると述べた。
後半のパネルディスカッションでは課題解決の具体的な手段として、包摂性の高いデジタル化を進めるために、人材育成の強化、物的なインフラ(物流、オンライン決済など)の確立、効率的かつ公平なビジネスルールの確立が必要との議論があった。デジタル技術の導入によって格差が拡大する懸念も指摘されたが、適切かつ組織的なサポートを通じて、包摂的なデジタル化を推進することの重要性も強調された。日本企業が自身の技術力や経験を活かしつつ、ASEAN地域の持続可能な発展に貢献するための具体的なアプローチや戦略について、幅広い視点から登壇者間で議論が交わされた。